FOR THE BRAND
美を科学する。
1970年のブランド誕生時、化粧品は、肌あれの対応といったニーズしかなかった時代でした。そんな中、コスメデコルテは、肌状態の回復や未然ケアといった先進的な発想に着目。今日では当たり前になっている「エイジング」に対応する技術開発へ挑戦し続け、業界をリードする先駆者として革新を進めてきました。
コスメデコルテのスキンケアは、美容成分が効果的に働くよう、届け方にもこだわった独自のデリバリーシステムがあります。ひとつは、皮膚科学研究を追求する中で開発した使用ステップ。ローションの前にエマルジョンを使用することで、角層をしなやかにして、次に使うローションの浸透を高めます。そして、もうひとつ。商品それぞれの特性に合わせたデリバリーカプセルを開発し、美容成分をきちんと、効果的に肌へ届けることです。
そのカプセル研究を続けるなかで、難易度の高いリン脂質のカプセル化技術に成功するなど、コスメデコルテ独自のハイレベルなテクノロジーが次々と誕生しているのです。近年では、化粧品の域を超えた美容医療に着想を得た”再生医療”の考え方にもとづいた、最先端の化粧品開発にも取り組んでいます。
生みだす「官能」。
コスメデコルテは、スキンケアからベースメイク、ポイントメイクにいたるまで、皮膚を構成している成分と同じ働きを持つ生体類似成分(主にリン脂質)を配合しています。この成分によって、スキンケアでは、肌なじみのよさや浸透感を、ベースメイクとポイントメイクでは、肌と一体化するようなフィット感と均一で美しい仕上がりを叶えています。さらに、お手入れやメイクの時間を至福のひとときに変えるために、リラックスした状態へ導く香りにも徹底してこだわっています。
化粧品は、医薬品のように「効けばいい」というものではないはずです。コスメデコルテは「最高級化粧品とは何か」を常に追求し続け、その使用感をとても大切にし、「官能」という言葉で表現します。商品を最初に使ったときの感動。心地よさ、うれしさ、素敵な香りに包まれる幸福感。そして、翌朝に訪れる、驚くようなハリと潤い、透明感。毎日使うたびに感じる気持ちの高揚や、一人ひとりの五感に響く本当の満足感といった人間の右脳に訴える魅力があってこそ、肌はもちろん心にも作用し、ずっと愛し、使い続けていただける真の最高級化粧品であると考えます。コスメデコルテがこだわる「官能品質」は、肌と心で体感するもの。だからこそ、その感性は人から人へ大切に受け継がれ、そしてこれからもずっと、ブランドによって守られていきます。
※1滴6.1mLとして算出(概算値)
多重層リポソームカプセル
1992年、コスメデコルテは業界で初めてリポソームの名を冠した美容液「モイスチュアリポソーム」を発売しました。リポソーム技術は、さまざまな分野で注目を集めていましたが、化粧品への安定配合は非常に難しいとされていました。
コスメデコルテでは、8年にわたる研究によって、多重層リポソーム技術の化粧品への応用に成功し、長時間うるおい効果を発揮し続ける美容液として商品化を実現しました。また日本で、リポソームを標榜する化粧品を1992年の発売以来、現在にいたるまで継続販売しているのはコスメデコルテだけ※です。
※2020年11月現在
幾重にも美しく層が重なった超微粒子カプセル、多重層リポソーム。その間に潤いや美容成分を抱えながら、角層深く浸透し、外側からじっくりと、長時間放出する特長があります。しかし、多重層リポソームは壊れやすく、その形を整然と保ったまま化粧品として製剤化するには、長い時間を要しました。”潤いを与える成分”から”潤いの与え方”へ主軸を移し、スキンケアの世界に、必要な成分を必要な場所へ届けることの大切さを知らしめました。
1992年に店頭に並んだ「モイスチュア リポソーム」は、保湿美容液なのにオイルフリー、さらっとしたテクスチュア、洗顔後すぐに使うという新しさがありました。年月を重ねる中で、高いうるおい効果を体感したお客さまの口コミも相まって徐々に愛用者が増え、コスメデコルテを象徴する不動のロングセラーアイテムに成長しました。2002年にクリーム、2011年にアイクリーム、2015年には美容液よりも安定化が難しい化粧水、2020年にはシートマスクの発売、そして2021年には、1992年の発売以来初めて、美容液のフルリニューアルを行い、保湿美容液からエイジングケア※美容液へと進化を果たし、その可能性をさらに追求しています。
多重層リポソームの構造電子顕微鏡写真(直径1/10,000mm)
気持ちが高揚する
デザイン。
コスメデコルテは、ブランドの哲学や伝統を継承しつつも、常に最先端の技術、理論、最高の素材を取り入れるということにこだわってきました。パッケージデザインにおいては、最高品質に強いこだわりがあるからこそ、品質に見合った美しい見映えや価値観があるかどうかが必須となるのです。化粧品を通じて人生に輝きを届けたいという想いから、常に新しい要素を取り入れ、驚きや感動を与えつつも、奇をてらうわけではない。だから、パッケージデザインにも気品と余裕、美しさが必要であると考えています。
デザイン、素材、フォルムの掛け合わせによる、繊細でときに複雑なクリエイティブ。アムステルダムを拠点に世界で活躍するプロダクト&インテリアデザイナー、マルセル・ワンダース氏は、2010年からコスメデコルテのアートディレクターを務めています。モードとアンティークが優雅に溶け合い、見る者すべての官能に訴えかけ、たちまち虜にする。それは、コスメデコルテが体現するラグジュアリーな世界観と、肌と心が本能的に感じる心地よさに通じるものがあります。ゆるぎない歴史と伝統を継承しながら、時代を見据えて革新を繰り返す彼の創造性は、コスメデコルテの商品づくりにかける想いそのものといえるのです。最高峰ラインAQミリオリティのパッケージデザインから、コスメデコルテ初のコンセプトストアMaison DECORTÉの内装デザインまで手がけ、アーティスティックな世界観を創り上げています。
1963年オランダ生まれ。これまでにAlessi、KLMオランダ航空、Swarovski、Pumaなど、世界をリードするトップブランドのデザインを手がける。「愛の世界を創造し、情熱を持って生き、ワクワクする夢を実現する」を信条とし、冒険心とユーモアあふれるデザインで見る者の魂を高揚させ、楽しませ、希望で照らす。
コスメデコルテカウンターの壁面いっぱいに広がるデザインパターン。花にも似た「美の勲章」があしらわれた六角形。合わせ鏡のように連続するパターンは、素肌に広がる肌理(きめ)にも見えてきます。これは、美を追求してきたコスメデコルテが理想とする肌と、アートディレクター、マルセル・ワンダースの象徴的モチーフが融合したもの。見るアングルにより、凹凸を染める陰影がさまざまな表情に変化します。それは、絶え間なく生まれ変わる肌のサイクル、生命感を表現し、咲き誇る花は、絶えることのない真の美への道のりとも重なっているのです。